e-不動産販売 城南地域代理店 株式会社太子堂不動産
不動産投資レポート 平成26年10月24日
こんにちは。
このたびは「e-不動産販売 城南地域代理店 株式会社太子堂不動産」に御問い合わせ頂きましてありがとうございます。
当サイトでは1棟アパート・1棟マンションに特化して情報掲載しております。
今回のレポートは「実質賃料の判断について」「賃貸市場の実情」などについてご報告したいと存じます。
その前に中古の1棟アパートやマンション購入時についてのご注意を。
不動産会社などが「買い取り転売する物件」は表面だけきれいにしてあることが多いです。具体的にいうと、壁面の防水塗装などは一般的に「下地処理・パテ、コーキング塗布、下塗り、上塗り」と手順があります。慎重な方は塗装に「3回塗り」を施す場合もあり業者の保証期間も10年と長期です。
転売するだけの塗装は「2年も耐えればよい」(不動産業者の瑕疵担保責任が2年のため)という施行内容になります。下手したら1年で「ペローン」と剥がれてきます。
メンテナンスされているように見えても「表面だけ」という事も多々あります。注意する事はたくさんあります。雨漏り、シロアリ、給水排水管、個別メータの有無、ポンプの寿命、鉄部のさび、給湯器、エアコンなどの使用期間・・・・。多すぎて今は全部上げられません。
一覧表を作成して「問題がある場合、購入を断念する部分」「購入後、多大な費用が掛かる部分」「中長期に改修が必要となる部分」「とりあえず様子を見る」に項目を分けて判断すると、確認しやすくなります。
ポイントは、想像しているよりも「しっかりとメンテナンスし、設備を充実させ、デザインや機能性を高めないと顧客は見向きもしない」という現実です。
競争相手は「新築物件」と考えてください。
出来るだけそれに近づけないといけません。購入後に相当の費用が掛かる訳です。
賃料収入と言うのは今の賃料表(レントロールと言います)を見て判断します。
けれど、「賃料=今後の収入」ではありません。
ばらつきがあります。
同じ間取り、同じ面積、同じ方向、同じ階数でも家賃が違います。
入居した年次、月次、室内の劣化程度などにより賃料設定を変えざる得ないからです。
6年前から入居している賃借人と今年の8月に入居した賃借人では、前者が8万円として、もしかしたら後者は6.5万円かもしれません。
20%近く賃料が下落しているからです。
今この8万円のお客さんが退室したら次は6.5万円で募集しないと入居してもらえません。実質賃料を把握しましょう。
次に、入居の募集に際してどの様な「経費」を使っているかを知りましょう。今までの募集チラシを見せてもらえば判ります。
「フリーレント」「広告費(AD)・入居者対応補助手数料を払います」などの文字があれば要注意です。
これは、入居してから○ヶ月は賃料を据え置くことや、一般的な募集礼金以外に業者に支払う手数料のことです。
最近の広告で例を取ります。添付資料をご覧下さい。
大手上場不動産企業の募集図面です。
フリーレント1ヶ月。入居者対応補助手数料200%(2ヵ月分)とあります。
つまりこの物件を成約するために通常よりも家賃の3か月分を支出しないと成約に至らない。という事なのです。(それだけ市場は厳しいのです)
表面利回りと言うのは年間賃料÷購入価格です。
10万円の賃料、1,500万円の購入価格ならば
10万円×12ヶ月÷1,500万円=8%
しかし2年契約を成約するために通常よりも3ヶ月多く支払うのであれば
(10万円×12ヶ月-1.5ヶ月)÷1,500万円=7%
となります。入居から退去までの期間にもよりますが。
物件によりますが、「異常に空室率が高い物件」もあります。調査方法は現在の所有者に確認する以外ありません。
「たまたま」という可能性もありますが、一般的には問題の有る入居者、あるいは問題の有る近隣住居者が居る。(聞き込み調査が有効です)もしくは嫌悪施設の存在などがあります。
これらの存在は致命傷になりますので購入前にご注意を。
ご質問、ご確認などがあればご遠慮なくどうぞ。
よろしくお願い申し上げます。
次回は「管理の実態」と「管理費」について述べたいと思います。
株式会社太子堂不動産
森岡節雄